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ドクカラカサタケの特徴・毒性など

最終更新日:2016年1月19日

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ドクカラカサタケ(毒唐傘茸、学名:Chlorophyllum neomastoideum)とは、ハラタケ目ハラタケ科オオシロカラカサタケ属に属するキノコ。有毒として知られる。

近年から類似種であるオオシロカラカサタケ(毒)の発生が広がり、中毒事故が多発して世間を騒がせているが、この影に隠れてドクカラカサタケもいくつか中毒例が報告されており、カラカサタケ(食)に対する類似性も含めて注意を要する。

毒キノコとして扱われていなかった当時は、カラカサタケに比べて小型であったことから「コカラカサタケ」という和名であったが、のちに中毒者が現れてから上記のような和名に改名され、現在「コカラカサタケ」は本種の別名として扱われている。

特徴

夏〜秋にかけて、主に竹やぶ、笹やぶ、草地などの地上に単生〜群生し、ときに輪生する。現在のところ日本特産である。

傘は怪8〜10cmほどで、始め卵型、のち中高の平らに開く。表面は白色の地に、淡黄色で大きな鱗片が中央部を中心に付着する。

ヒダは白色だが、変色性を持ち、傷つけると赤褐色に変色する。柄に対して陽生し、密。

柄は長さ10〜12cm、表面は始め白色、のち汚褐色を帯びる。上部には環状のツバがあり、可動性で上下に動かすことができる。基部はカブラ状に膨らむが、同定に役立つ特徴ではない。

肉はヒダと同様、白色で赤変性を持つ。

胞子は楕円形、大きさは7.5〜9×5〜6μm程となる。

類似種

よく似たキノコとしてカラカサタケ、オオシロカラカサタケ、マントカラカサタケ(食毒不明)などが挙げられる。

カラカサタケの特徴として本種よりも大型で、傘の地色が淡褐色、柄が細長く灰褐色の鱗片に覆われるなど、全体的に見れば違いが多いが、幼菌時はより類似性が高まり、慎重な同定を行いたい。

オシロカラカサタケも大型だが、決定的な違いとして成熟するヒダがオリーブ色になる点で区別できる。

マントカラカサタケは柄が非常に細長く、名前の通りツバがマント状となっている点で区別できる。

毒性

現在のところ毒成分は不明だが、オオシロカラカサタケと同様にレピチオンA・B(アルカロイド)を含むことは分かっている。

その毒性は比較的高く、摂取すると1〜2時間ほどで激しい下痢や嘔吐などの消化系中毒を起こす。

本種による中毒事故は平成元年〜22年にかけて、少なくとも6件と23名の患者が報告されており、中には幼菌をカラカサタケと間違えて中毒した例もあるという。死亡例は今のところ出ていない。


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