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ヒロヒダタケの特徴・毒性など

最終更新日:2016年6月22日

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ヒロヒダタケ(広襞茸、学名:Megacollybia clitocyboidea)とは、ポロテレウム科ヒロヒダタケ属のキノコ。和名の通りヒダの間隔が広く、地味な色ながらも印象的な形態となっている。

以前はキシメジ科ツエタケ属に分類されていたが、のちに変更された。

かつての日本では食菌として扱われていたが、海外における食中毒が報告され、この影響から日本でも有毒として扱われるようになった。

特徴

初夏〜秋にかけて、広葉樹の腐木およびその根元に単生〜群生する。

傘は怪5〜15cm、始め丸山形のち傘が開き、やがて中央にくぼみができる。表面は灰色〜黒褐色で、放射状の繊維紋がある。

ヒダは白色、柄に対して湾生し、幅広く疎。時に灰褐色の縁取りをあらわす。

柄は細いが丈夫で硬く、表面は白色〜淡灰色で、繊維状。基部には白色の糸菌束がある。

胞子は広楕円形で、大きさは7〜10×5.5〜7.5μm程となる。

類似種

よく似たキノコとしてヒロヒダタケモドキ(食毒不明)、ツエタケ(食)などがある。

ヒロヒダタケモドキはやや小型で、ヒダが柄に対して垂生しているなどの違いがある。

ツエタケは傘の中央から周辺に向けて放射状のシワがある点で区別できるが、ツエタケの仲間には複数の近縁種があり、正確な同定は難しい。

毒性

現在のところ毒成分は不明。

加熱しても毒性は変わらず、煮ても焼いても食用にできないとされる。

症状は腹痛、下痢、嘔吐など、やや激しい胃腸系の中毒を起こす。北アメリカでは腹痛、下痢を伴う中毒例が報告されている。

だが日本国内においては比較的よく食べられていたにも関わらず、正式な中毒例は記録されていない。この事から日本産のヒロヒダタケの毒性は疑問である。


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