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オオワライタケの毒成分・中毒症状など

最終更新日:2017年8月1日

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オオワライタケ(大笑茸、学名:Gymnopilus junonius)とは、ハラタケ目フウセンタケ科チャツムタケ属に属するキノコ。

有毒として知られており、致命的な毒性は持たないが、食べると中枢神経系に作用して「幻覚」を引き起こす可能性のある幻覚性キノコの一つである。

その名前からワライタケと近い仲間のように思われがちだが、種類、形態、発生環境も共に大きく異なり、類縁関係はほぼ無に等しい。

ワライタケのように麻薬原料植物の対象になってはおらず、採取して罰せられる心配はない。

特徴

初夏〜秋にかけて、主に広葉樹や針葉樹などの枯木に単生〜束生する。世界的にも広く分布する。

傘は怪5〜15cm程で、始め半球形からまんじゅう型となり、のち殆ど平らに開く。色は黄金色、表面は帯褐黄色で細かい繊維紋をあらわす。

ヒダは始め帯黄色、のち胞子が成熟して錆褐色となる。柄に直生〜垂生し、幅狭く密。
柄は上下同大、基部はやや膨らみ、上部には錆色の厚いツバを持つ。表面は淡黄色でツバから下は繊維状となる。

肉は淡黄色〜帯褐黄色で、何とも汗臭いような不快臭があり、比較的強い苦味を持つ。

コガネタケ(食)にやや似るが、本種と違い木からではなく地上に発生し、苦味を持たない点で安易に区別できる。

毒成分

検出された毒素はジムノピリン類(マウス中枢神経系脱分極作用)、オクトパニン(脂肪酸、細胞毒)、コリンなど。苦味の主成分はジムノピリン類だが、中毒の本体とされる毒の主成分は不明となっている。

ヨーロッパにおける研究ではシロシビンが検出されているが、日本では検出されていない。

中毒症状

摂取すると5〜10分ほどでめまい、寒気、悪寒、ふるえなどの神経系の症状が現われ、重症な場合は幻覚、幻聴、異常興奮、狂騒状態となってしまい、時に視力障害で見るもの全てが赤く見えることがあるという

名前の通り大笑いするような症状は無いが、顔の神経が痙攣して笑っているように見えることがある。

毒性自体は低く、命に関わることはまずないだろう。毒・苦味は水に溶けやすいので、一部の地域では水に晒して食用にするという。

効能

効能と言うには少々アレだが、数日ほど水に晒したオオワライタケを酒を一緒に食べることにより、これ以上ないほどの爆睡ができるらしい。

詳細はこちら↓

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こちらは後編↓

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これを見る限り、新鮮な個体であれば文字通りの爆睡ができるようだが、古くなった個体では逆効果となってしまうようだ。毒キノコである以上、試すのは自己責任でお願いしたい。


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